〜ありがちな導入失敗例&回避策つき〜
ビジネスが加速!注目の思考法「バックキャスティング」とは

POINT

【バックキャスティング:Backcasting】

過去の実績や現状や課題から未来を考えるのではなく、「ありたい姿/あるべき姿」を描いたうえで、そこから逆算して“いま何をすべきか”を考える思考法のこと。

ビジネスでは、DX推進や組織改革など不確実性が高く、正解が存在しない課題やテーマに対して、まずは未来のゴールを描き、その実現のための具体策を考える手法として注目されている。

バックキャスティングが生まれた背景

問題解決の手法には、

①先に課題を定義して、その解決策を考える「フォーキャスティング」
②あるべき姿を定義して、その実現手段を考える「バックキャスティング」

この2種類があります。

フォーキャスティングはもともとあった考え方であり、多くの企業や組織が取り入れている手法。たとえば、過去の気象データを使って先々の気象を予測する天気予報や、過去の売上実績から来期の目標を設定することなどが一例です。おそらく、普段から当たり前のように行っているのではないでしょうか。

一方、バックキャスティングは1970年代に環境問題がきっかけで生まれた言葉だと言われています。20世紀半ばから地球規模で開発が加速し、環境の悪化に危機感を抱いた科学者たちは警鐘を鳴らし、さまざまな研究報告を発表してきました。

その中で登場したのが、「この先も末永く人類が生存し続けられる地球の状態とはどのようなものかを定め、環境に影響を及ぼす開発や経済活動は、その地球の状態を維持できる範囲内にとどめよう」という発想です。そしてこの発想にともない、バックキャスティングという言葉が使われ始めました。

バックキャスティングの特徴とメリット

バックキャスティングは、業種、規模の大小、時間軸の長短などを問わず、どのような組織でも活用できますが、とりわけ新規事業やサービス開発、組織変革、働き方改革、DX推進など、新しい世界へと踏み出すプロジェクトにや意図的に変化を必要とする未知なるテーマにマッチしているのが大きな特徴。
加えて、次のようなメリットが生じます。

正解がない「やっかいなテーマ」にも
アプローチしやすい

バックキャスティングでは、誰も答えを持っていない「未来」に焦点を当てて、理想像やありたい姿を描いていきます。そこに正解はなく、メンバー全員で決めたことが、行動につなげていくべき「答え」になるのです。
このことから、不確実性が高く正解のないテーマ(やっかいな問題)であふれている昨今だからこそ、ビジネスにバックキャスティングを取り入れようとする企業が増えてきていると言えます。

まったく新しい発想から、
解決策や戦略を生み出しやすい

バックキャスティングでは、制約なく自由な発想で思考をすることができます。そのため、現状や課題から積み上げ式で解決策を検討していくよりも、利害関係や現状にとらわれないポジティブな雰囲気の中で、これまでにない解決策が生まれやすくなります。

高い成果を創出できる組織変革につながる

バックキャスティングは、フォーキャスティングで設定するよりも高い目標が設定されるため、行動が伴うと、遥かに高い成果が出やすいと言えます。自らで問いや課題・目的を考え主体的に行動できる人材や、自律的な組織が求められる昨今、バックキャスト思考を体得していくことは、不確実性に対処しながら持続的に高い成果を出せるチーム、すなわち、自律型組織への変革の一助になるでしょう。

意外に多い! バックキャスティングの失敗例

どんな組織にも取り入れることができるバックキャスティングですが、意外に多いのが「トライしてみたけれどうまく進められなかった」という声です。

たとえば、こんな悩みはありませんか?

  • 未来の姿を描こうと思っても、何から手を付けていいのかわからない
  • 情報収集がメインとなってしまい、いつまでたってもビジョンが描けない
  • 財務目標や数値目標は立てられたが、ワクワクするようなストーリーがない
  • 結局フォーキャスティングの思想に戻ってしまう
  • 描いたビジョンをチーム全員に展開することが難しい

このように、バックキャスティングしきれていない―進め方にどこか違和感がある、達成できている感じがしない―そんな場合は、具体的なやり方(HOW)よりもむしろ、根本的な考え方(WHY)を大きく変革できていない点に原因があるのかもしれません。

ありたい姿から逆算で考える=バックキャスト

これまでのやり方が通用しない「やっかいな問題」

また、すべてをバックキャスティングにするのではなく、何年先の未来を見据えているかによってフォーキャスティングの方が適している場合や、両方セットで取り組んでいくことがベストなケースもあります。
あなたが陥っている問題点は、どこにありますか?

【成功へと導く】バックキャスティングのステップ

バックキャストを取り入れ、共通のゴール・ビジョンに向かって、自律自走していくため、私たちHackCampがおすすめするステップは次のとおりです。

本質的なバックキャスティング実践ステップ

検討するテーマの探究や
未来洞察

WHY(ありたい姿)を定義し、
解釈や方向性を揃えながら、
共通の目的や目標を決める 

具体的な施策の検討・
優先順位付け

これらの各ステップを確実におさえていけば、陥りがちな失敗を回避し、ゴールに向かって進んでいくことができるでしょう。とはいえ、組織を意識改革から進めていくためには、大きな壁が立ちはだかることもあります。また、進め方に困ることもあって当然です。
そんなときは、私たちHackCampを頼ってほしいのです。

より確かな成果を出すために

HackCampは、「共創の民主化」をミッションに掲げた会社です。
「個が組織を、組織が個を、互いに高めあえる社会を作る」と言うビジョンをもとに、これまで当社は、企業・NPO・行政とセクターを問わず、バックキャスト思考を活用しながら、共創や新規事業におけるコンサルティング・人材育成を、あらゆる組織にて手がけてきました。

これまでの豊富な経験と知識をもとに、バックキャスティングを取り入れてビジネスを飛躍させたいすべての企業・組織を応援・支援しています。
具体的には、先程ご紹介した<本質的なバックキャスティング実践ステップ>に則って、再現性が高い共創メソッドを強みに伴走をします。
3ステップを1巡するために必要な所要時間は約3時間。限られた時間で、「行動につながる」納得感や自分ごと化の醸成や、それらをし続けるチーム・組織づくりが可能になります。

さらに、

STEP① 探究(問いづくりメソッド)
STEP② ありたい姿を描く(視覚会議)メソッド

この2ステップにおいては、当社が定期的に開催している体験会でご体験いただけます。

より詳しいバックキャスティングの特徴や
具体的手法について知りたい方はこちら

実際にバックキャスティングを取り入れている
企業の実例を知りたい方はこちら

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より具体的にバックキャスティング実践メソッドを理解したい人はこちら