視覚会議は、答えのない難しいテーマほど、真価を発揮します。すでに多くの企業で導入、ご活用いただいているこの独自メソッドはどういった課題に適しているのか、HackCampでの実践事例を交えてご紹介していきます。
【4】確実に成果を出せる仕組みとは」はこちらから
視覚会議で見つける課題解決の糸口
視覚会議BASICを含む視覚会議は企業や行政、教育機関、非営利団体など、あらゆる組織形態に向くように設計されています。
特に得意とするテーマは正解がない「やっかいな問題」。たとえば、「変革の時代における会議のあるべき姿とはなにか?」「会社の成長のためにどういう新規事業を立ち上げればよいか」「どのような新入社員を採用すればベストなのか」といった課題には、参加者全員が「これだ!」と言える唯一絶対の正解は存在しません。目指す正解が一つではないからこそ、課題の本質や解決方法にも正解がなく、関係者全員で目線を合わせながら進んでいくしかないのです。
このような難しいテーマほど、視覚会議は真価を発揮します。
「ありたい姿」の種類から活用シーンを考える
実は、VUCA時代に実践したい問題解決のアプローチ方法の第一歩である「ありたい姿/あるべき姿」には大きく分けて2つのタイプがあります。
アウトカム(成果・ゴール)のありたい姿
- これから議論を進めていく上での方針やゴールイメージをバックキャストで洗い出す
- 成果が出ているシーンを6観点で思い描く
- プロジェクトが進むなかで論点やビジョンにずれが生じたら改めて合意形成し直す
- 前提条件等が変わったら、途中で変化することもある
チーム運営のありたい姿
- アウトカムを得るためのチームが共通で持つべき価値基準や理想のチームの姿をバックキャストで検討する
- 多様なメンバーによるプロジェクトやタスクフォース組成の場合、メンバー全体で実施する
- メンバーが増えたり変更になったりした場合は改めて合意形成し直す
視覚会議の販売総代理店であるHackCampでは日常的に視覚会議を活用しています。バックキャスティングの思考が根付いている同社では中途採用の際にも実践しました。具体的には、視覚会議を活用して「HackCampの社員はどうありたいか」をテーマに、社員でHackCampにおける人材の理想像の共有・すり合わせを行いました。これは2つの「ありたい姿/あるべき姿」のうち、1つ目の「アウトカム(成果・ゴール)のありたい姿」に当たります。
また、このアウトプットをベースに別途実施したワークを通じて、ペルソナの解像度を上げ、このペルソナに合う人材を採用すべく活動したことで無事に採用につなげることができました。このように合意形成メソッドを軸に前後のプロセスも工夫することで、アウトカムの創出(今回で言うとHackCampの人物像に合う採用)を確実なものにしていくことができます。
視覚会議ではどういった意見が出たのか、詳しくはぜひnoteをご覧ください。
◆HackCampでの活用事例:「関治之と一緒にイノベーションの仕掛けをつくる仲間を募集」 ※現在は募集を終了しています
唯一無二の正解がない課題にこそ視覚会議を
ここまで繰り返し述べてきたように、VUCA時代には問題解決のアプローチ方法を変える必要があります。いまの時代にふさわしいアプローチ方法は、初めに「ありたい姿/あるべき姿」で合意形成すること。そこに「視覚会議BASIC」が有効です。
数年後、数十年後の社会がどうなっているのかは誰にもわかりません。だからと言って無策で未来を待つわけにもいきません。メンバー一人ひとりが未来を考え、来たる世界を想像することが、さまざまな変化への対応力を高めてくれます。VUCA時代のいま、視覚会議は唯一無二の正解がない課題への最善の一手だと言えます。